こんにちは、よしぴです。
SNSの普及で、今や誰もが気軽に情報発信できる時代。
でも、かつてはブログがその役割を担っていたし、アメブロ全盛期、もっとさかのぼればYahoo!ブログの“足あと文化”なんてのがあったこと覚えていますか?
そんな時代を知っている人には懐かしく、知らない人には「そんな時代あったの?」という発見があるかもしれない、Webライター11年の私が実際に通ってきたブログ進化とリアルな変遷歴を紹介します。
【第1章|2000年代前半】Yahoo!ブログと“足あと文化”の原点
SNSが登場する前、発信の主役だったのがブログ。
私が体感していないことは語れないので、2000年代からですが、最初にブログに触ったのが無料のYahoo!ブログ。当時、大学生だった頃の話。
デザインの自由度は限られていて、できることと言えばテンプレートの色を変更することぐらい。アバターなんかもあって、着せ替えして遊んだり(笑)
まさに「ブログ=日記」という時代でした。
Yahoo!ブログには「足あと」機能がついていて、それを辿ってブログ間での交流が生れたり、ゆるいSNS的なつながりもあったりしました。
- ブログ=日記
- プロフィールのアバター着せ替え
- “足あと”を辿ってブログ間交流:「足あとがついてたから見にきました!」的な
- できるカスタマイズは基本カラーの変更くらい

当時、無料ブログと言えばSeesaaブログ、忍者ブログ、FC2ブログ、エキサイトブログ、JUGEMブログ、ココログ、はてなダイアリー、gooブログ、ライブドアブログもあったよね!
【第2章|2008年頃〜2012年】アメブロ黄金期!パワーブロガーが生んだ講師ブーム
2000年代後半になると、アメブロ(Amebaブログ)に参入する芸能人が続出。
アメブロの人気ランキング上位には毎日のように芸能人が並び、ブログの人気度が芸能人の人気や知名度と同等だった時代でした。
そして「ブログ=日記or見るだけ」だったのが、“集客ツール”として使われ始めたのもこの頃です。
当時、アメブロと言えばこの人!と言われるほど有名だった田淵義人さんの「パワーブロガー養成講座」によって、アメブロが「無料で誰でもすぐに始められる集客の場」として急速に拡大。
この年代は、ベビーマッサージ、耳つぼジュエリー、カラーセラピー、アロマといった“資格ビジネス”も乱立していて、講師業の集客ツールとして定着していきました。
たとえばベビーマッサージで言うと、
- 資格を取得する
↓ - ベビーマッサージ教室を開く
↓ - 資格取得できる講座を開く
↓ - 生徒が講師に
というサイクルで、資格講座をすればするほどもうかる仕組みだったんです。(今でも同じ)
この頃の集客は、SEOで集めるというより読者登録・アメンバー・足あとなど“交流機能”を使って、ブログの認知を広めていくのが基本。
集客といえばオフラインが主流で、ポスティングやファックス、名刺くばりという時代。そのため、オンライン集客と言えば、誰でも作れるわけではなかったホームページやメルマガだったので、かなりハードルが高かったんです。
そんな状況だったので、アメブロが流行したのも当然の流れだったと言えます。美容師やカフェ、学習塾といった個人起業家や店舗運営者たちもアメブロを使って自分の商品やサービスを発信するようになりました。



ちなみに、Webライターになる前、私も耳つぼジュリーの資格とって、アメブロ集客して、育児と両立しながら自宅で講座開いてました。集客セミナーにも通ってたな~笑
ヘッダー職人がかなり稼いでいた時代!個人デザイナーの先駆け
そして、この時代に登場したのがヘッダー職人!
2000年代前半に流行したブログと違って、アメブロはヘッダーデザインをカスタマイズできるようになり、見た目のインパクトが集客力に直結するように。
今みたいに気軽にデザインできるツールもなく(GIMPとかあったけど難しい)、ヘッダーが作れる人はヘッダー作成講座やヘッダー1つ1万円~で依頼を受けていたりして、かなり稼いでいました。
あと、“独自のウリ”としてUSPとかもめっちゃ流行ってました。
- アメブロ=個人の集客ツールとして定番化
- みんな田淵さんの「パワーブログ養成講座」を参考にしてた
- ベビーマッサージ教室、耳つぼジュエリー講座などが女性・主婦層の間で大流行
- 太字・囲み装飾のためにHTMLを勉強し始める人続出
- ヘッダー職人がめっちゃ稼いでた
- “USP”つける個人起業家も多かった(独自のウリをキャッチコピーに)
- ウェビナーが登場したのもこの時代(オンライン開催のセミナー)
【第3章|2013〜2015年】WordPress移行と“賢威テンプレ”時代
アメブロ黄金期が続く裏で、ブロガーを襲ったのがアメブロ一斉削除騒動。
2013年頃、アメブロの利用規約変更に伴って、ブログの一斉削除騒動があったの、覚えている人いますか?
「え?商用利用ダメだったの?」「こんなに育てたブログ、いきなり消されるの?」と、戦慄が走りました。
「無料ブログは危険だ」
「自分の資産にならない」
「これからは“消されない自分の城”を持たなきゃダメだ」
そんな空気が、ブログ界隈に一気に広がったのがこの頃です。
「自分の城」WordPressへの大移動!設定地獄の幕開け
アメブロからWordPressへの大移動、それはまさに「設定地獄」の始まりでした(笑)。
「ドメイン?」「サーバー?」「FTPって何?」……専門用語のオンパレードに、多くの人が挫折しかけたんじゃないかな。ロリポップ!やエックスサーバー、さくらインターネットといったレンタルサーバーと、格闘した日々を思い出します。
でも、この大変さを乗り越えてWordPressを立ち上げた時の達成感と言ったら!「これで私のブログも立派なウェブサイトだ!」と感動したものです。
アフィリエイト全盛期!“賢威テンプレ”の時代
このWordPressへの大移動と並行して、本格的に「ブログ=稼ぐツール」という認識が広がっていったのもこの時期。個人アフィリエイターが活躍していた時代で、Webライターに大量依頼が多かったのもこの頃です。
そして、その中心にあったのが「賢威テンプレート」!
SEOに強いと評判で、アフィリエイター界隈では「賢威使ってれば間違いなし!」みたいな絶対的な信頼がありました。



ライター案件を受けるとき「賢威使えます!」ってよく言ってたな。
どのブログを見ても賢威テンプレ、デザインは古いけど検索上位は全部これ、みたいな光景、懐かしすぎません?(笑)あとは無料テーマの「Stinger」もめちゃくちゃ高機能で、多くのブロガーに愛用されてましたね。
「記事数は〇本でアドセンス申請!」「ペラサイト作って被リンク稼ぐぞ!」なんて戦略もこの頃の主流。この頃のブロガー、アフィリエイターの登竜門と言えばGoogleアドセンスの審査。ここを目的にしていた人も多かったはずです。
まさに、アフィリエイト文化の幕開けであり、ブログがビジネスとして確立され始めた時代でした。
さらに、アメブロ時代に流行ったUSP(Unique Selling Proposition)の考え方が、さらに「リードマグネット」や「ステップメール」といったリストマーケティングの手法と融合して、ビジネス系のセミナーでも定番になっていきました。
- アメブロの一斉削除騒動でブロガーたちがWordPress移行を決意
- レンタルサーバー&ドメイン設定で初っ端から挫折しかける
- 「賢威テンプレ」がアフィリエイターの制服状態
- 無料だと「Stinger」が高機能すぎて神に見えた
- Googleアドセンス合格が憧れのステータス
- 「リードマグネット」「ステップメール」って言葉が飛び交ってた
- 1記事1000文字のとりあえず記事量産期



この時代の記事はとにかく質より量!!サテライトサイトとかめちゃくちゃあったよね。
【第4章|2016〜2020年】キュレーション文化とWordPress黄金期
この時代、ブログ界を席巻したのが「NAVERまとめ」「2ちゃんまとめ」「Togetter」など、キュレーションサイトと呼ばれる形式のメディア。
特にNAVERまとめは、誰でも無料で「まとめ記事」を投稿でき、上手くいけば数万〜数十万PVを稼げるプラットフォームとして、多くの個人が参入。
記事を書いてアクセスが集まれば、広告収入が発生する仕組みだったため、
「ブログよりラクに稼げる」
「ネタさえ拾えれば誰でもいける」
といった風潮が広がりました。
また、2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)のまとめサイトも爆発的な人気を誇り、「○○速報」「○○アンテナ」系のサイトが、アドセンス収益や広告案件で大きな利益を上げていました。
これらの「まとめ」ブームは、SEOとの相性も良く、2016〜2017年頃には検索結果がまとめ記事で埋め尽くされるような状況に。キュレーション最盛期とも言える時期です。
その裏で……量産される情報、問われる“信頼性”
しかし、キュレーションサイトが急拡大したことで、無断転載・著作権侵害・誤情報の拡散といった問題も顕在化します。
2016年末には、医療系キュレーションメディア「WELQ(ウェルク)」が大炎上。科学的根拠のない記事や不正確な医療情報が指摘され、DeNAはサービスを全面停止。これがいわゆる“WELQ問題”です。



私は元臨床検査技師の資格を活かして医療ライターとして活動していたから、医療案件自体ががほとんどなくなり、めちゃくちゃ大打撃を受けたよ。
この事件をきっかけに、Googleもアルゴリズムを大幅アップデートし、信頼性・専門性・オリジナリティを重視するようになります。
つまり、「誰でも簡単に情報をまとめて稼げる時代」は、ここで一旦、終焉を迎えるのです。
誰でもプロ級デザイン!進化系WordPressテーマの衝撃
一方、この時代、WordPressはテーマが飛躍的に進化します。
それまでの「賢威」のようなSEO重視で機能的だけどデザインは地味めなテーマから、「JIN」「SWELL」「AFFINGER」といった、集客・SEOに強いだけでなく、デザイン性も高く、直感的に使えるテーマが続々と登場したんです。
「え、こんなに簡単にプロっぽいサイトが作れるの!?」と驚いた人も多いはず。
私も、初めて「JIN」を使った時の感動は忘れられません。ブログの外観が格段に良くなり、読者にとって見やすいサイトが誰でも作れるようになりました。
まさにWordPress黄金期です!



ただし、これ以降は“見た目を整える”以前に、「中身の差別化」や「本質的な情報価値」がますます問われるようになります。
- NAVERまとめで初収益を得た!という人が続出
- 2ちゃんまとめブログが月数十万〜百万円プレイヤーに
- WELQ問題を機にGoogleのアルゴリズムが激変
- WordPressテーマ進化で“おしゃれなブログ”が急増
- 情報の“見た目”だけでなく“中身”の信頼性が重視され始める
【第5章|2021〜2023年】量産の終焉!WordPressに挫折する人が続出した時代
2021年以降、Googleのアルゴリズムはかつてないほど頻繁にアップデートされ、ブログ界隈はまたまた大打撃を受けます。
とにかく記事を量産して、特定キーワードで上位を狙う手法は徐々に通用しなくなり、「質」と「信頼性」が強く求められるようになった時代です。
“とにかく書けばいい”の時代が終わった
この時期は、SEO対策の潮流が大きく変化したタイミング。
検索意図を徹底的に読み取り、読者が求める情報を深く掘り下げた“設計力”のある構成が求められるようになり、単に情報を並べるだけでは上位表示が難しくなっていきました。
さらに「E-A-T(専門性・権威性・信頼性)」の概念に、「Experience=実体験」が加わり「E-E-A-T」へと進化。信頼できる人が、信頼できる立場から、実体験をもとに語ることが、何よりも価値ある情報とみなされるようになっていったのです。
その結果、コピペやリライト主体の量産ブログは淘汰され、「一次情報」「自分の声」が重要視されるように。



Google検索自体は、ユーザーにより優しい設計に。検索して「変なサイト」「文字が羅列されてるだけのサイト」が表示されなくなったのは、このアップデートのおかげ!
副業ブログから離れた人が増えた一方で、新たなマネタイズへ
こうしたSEOの高度化によって、初心者には「ブログって難しい」「もう稼げない」と感じる人が急増。
その一部の人たちは、「書く副業」から「売る副業」へとスタイルをシフト。代表的なのが、BrainやTipsなどでの情報コンテンツ販売です。
この頃は、X(旧Twitter)などのSNSで話題のツイート(バズ)を生み出し、その勢いのまま有料コンテンツに誘導する「SNS起点」のマネタイズが主流に。文章力よりも「発信者としての魅力」や「切り口の新しさ」が評価されるようになっていきました。
ちなみにこの時期、note自体は存在していましたが、今ほど「有料記事を販売するプラットフォーム」としての地位は確立されておらず、どちらかというと「書く人向けの場所」といった脇役的な印象。
ブログ文化が完全に終わったわけではありませんが、この時期は「文章で戦う」ことを一旦手放す人が多かった気がします。
- SWELLやAFFINGER6を入れたはいいけど、投稿1記事で止まってる
- 「開設しただけで安心して3ヶ月経過」みたいなブログが量産された
- SEOが難しくなりすぎて「検索意図…?共起語…?」と心折れるブログ初心者続出
- Googleアドセンス合格は通過点でしかなくなる
- アフィリエイターもこぞってTwitterでバズってるBrainを購入
- noteはまだ「一部の人が使ってる」印象
【第6章|2024年〜現在】noteブーム再来×AI登場で“書ける人”が激増中
「ブログって、今さらやる意味あるの?」
そんな空気がどこかにあったここ数年。
でも2024年に入ってから、なんだかまた“書く人”が増えてきた気がしています。
特に目立ってきたのが、noteでの発信者。
これまでnote=日記感覚という印象でしたが、「有料販売メイン」として収益化のプラットフォームとして使う人が急増。
SEOにも強くなったことで、noteで書いた記事がGoogle検索で上位に出ることも増えてきています。個人だけではなく、ビジネスの発信スペースとして利用している企業が使うケースもかなり増えている印象です。
- WordPressみたいに複雑な初期設定はいらない
- 書いたらすぐ公開できて、SNSと相性もいい
- デザインもシンプルできれい
WordPressよりもハードルが低いことから、「ブログ=noteで気軽に始める」流れが、じわじわ広がってきています。
実はこのブログも、AIで書いてます
実は…このブログ、ChatGPTと一緒に書いてます。
もちろん、全部AI出力ってわけではありません。
時代背景や体験は私の記憶をもとに、構成を考えたり、言葉を整えたりするのは自分。
でも、流れを整理したり、昔のことを思い出すための“相棒”として、AIを活用しています。
というか、「何を書こう?」ではなく、単なるChatGPTとの会話の中で盛り上がった話題をネタとしてブログに昇華しているだけ。



このブログ、ChatGPTとのこんな会話がネタになっています。







ChatGPT相手に長文で話しすぎてて自分で振り返ってもウケる。一緒に盛り上がる相手がいなくて、ついつい白熱しちゃったね(笑)
こんな風に、ChatGPTやAIを使えば、自分の頭の中にあることをブログ化できます。自分のブログぐらいなら、わざわざ構成なんて考えたりしなくたっていいんです。
文章が苦手でも、誰でも簡単にブログを書けるようになったのが今の時代と言えますね。
- WordPressじゃなく、noteで書く人が増加中
- AI(ChatGPTなど)で記事のたたき台を作るのが普通に
- 「書くの苦手だったけどAIで書けるかも」と感じた人多数
- noteの有料記事を“買う文化”がかなり定着してきた
- SEOだけでなくAI対策(AIO)も重視され始めた
- 文章よりも「誰が書いてるか」にますます注目が集まっている
まとめ:ブログはいつだって、時代の鏡
こうして振り返ってみると、ブログの進化って、ただのツールの変化じゃなかったんですよね。
その時代ごとの価値観、トレンド、働き方、生き方が、ブログという形に映し出されていた──そんな20年だったように思います。
- Yahoo!ブログの「足あと」文化は、SNS黎明期の“ゆるいつながり”のはじまり
- アメブロの全盛期は「自分ブランド」や「講師ブーム」
- WordPressの登場で「集客」「SEO」「収益化」という言葉が当たり前に
- キュレーション時代には「効率と拡散」が価値に
- SNSやBrainでは「文章より切り口」「誰が言うか」が重要視
- 今、noteとAIによって「ふたたび“書く”価値」が見直されている
ブログっていつの時代も、その時その時の“時代性”をまとった文化だったんだなと、改めて感じます。
たかがブログ。だけど、されどブログ。
それは、発信者の数だけ小さな「時代の物語」があったということ。
「懐かしいよね」と思えるのは、きっとそこに、時代とともに歩んできた“空気”が詰まっているからかもしれません。



少しでも「あー、それ覚えてる!」って思ってもらえたら嬉しいです。
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